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研修医日記/医療法人社団 札幌皮膚病理診断科
Sapporo Dermatopathology Institute
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高橋依子/2006年9月4〜8日
私は、札幌厚生病院で初期臨牀研修医の二年目の高橋依子です。

 私は、皮膚科を専攻することを決定し、現在、厚生病院の初期研修のうち皮膚科を8ヶ月選択して勉強中ですが、その研修の一環として、札幌皮膚病理研究所で9月4日から9月8日まで大変お世話になりました。

 私はまだ、皮膚科の勉強をはじめて間もないですが、そういった時期に木村先生と安斎先生のもとで皮膚病理の奥深い世界を見ることができ、本当によい経験ができたと感謝の気持ちでいっぱいです。

 私の研修した一週間の流れは以下のようなものでした。
☆9/4(月) 9/5(火)
 7:30 ~12:00 標本読影 (途中10分程度の休憩を2.3回)
 12:00 ~13:00 ランチ(4日はお蕎麦屋さん、5日はcafeランチでした。)
 13:00 ~18:00 標本読影 
☆9/6(水)
 7:30 ~12:00 標本読影
 12:00 ~13:00 ランチ(定食屋さんで生姜焼き定食をいただきました。)
 13:00 ~16:30 標本読影
 17:00 ~19:30 北大皮膚科カンファレンス(この日は安斎先生のBCCの起源と分化BCCと毛芽腫の鑑別についての特別講演がありました。また、北大の先生による抗がん剤の皮膚への副作用についての講義も聴けました。)
 20:00 ~     奈良におられる福本先生が来られていて、歓迎会に私たち研修医も招いていただきました。(お蕎麦屋さんでおいしい食事とお酒をいただきました。)
☆9/7(木)
 7:30 ~10:45  標本読影
11:00 ~12:00 北大病理部での読影の検討会
 12:00 ~13:00 ランチ(お寿司)
 13:15 ~17:30 標本読影
☆9/8
7:30 ~12:00  標本読影
 12:00 ~13:00 ランチ(スープカレー)
 13:00 ~18:00 標本読影
 19:00 ~     歓送迎会(イタリアン)

月曜日は、慣れない顕微鏡で、午後には焦点が合わなくなったり、帰る頃にはかなり頭がくらくらしていました。この日の検体数は、週初めで最も多く、90前後ということでした。火曜から金曜は月曜日に比べ検体数は少なかったけれども、セカンドオピニオンの検体数も多く、また、まれな疾患(メルケル細胞癌など)も数多くにることができました。また、水曜日の北大のカンファレンスに参加させていただいたことは、とても有意義でした。北大のカンファレンスは病歴、臨床像、病理の流れがしっかりと把握でき、討論もアクティブなもので、こうした他大学のカンファレンスに参加させてもらったという経験は、自分のこれからの皮膚科の勉強をしていくうえでの意欲が高まりました。また、北大病理部の検討会にも参加させていただき、一週間で非常に多くの検体数、疾患数を見ることができました。

 私が一週間で見た疾患は、実に多様で、斉田先生の皮膚病理組織診断学総論の59疾患と鑑別診断に挙げられている疾患も非常に多く見ることができました。以下が一週間で実際にみた疾患です。 被角血管腫 海綿状血管腫 血管肉腫 虫刺症 BCC 青色母斑 Bowen病 Dermatofibroma 隆起性皮膚線維肉腫 Poroma 表皮嚢腫 毛包嚢腫 結節性紅斑 乳房外Paget病  環状肉芽腫 化膿性肉芽腫 血管腫 Angioleiomyoma 老人性黒子 単純黒子 扁平苔癬 硬化 性萎縮性苔癬 エリテマトーデス Lymphoma Malignant melanoma 色素性母斑(クラーク母斑、 ウンナ母斑、ミーシャー 母斑 スピッツ母斑) メルケル細胞癌 Syringomatous carcinoma 皮膚混合腫瘍 伝染性軟属腫 Mycosis fungoides Schwannoma Neurifibroma 脂腺母斑 結節性筋膜炎 類天疱瘡 尋常性天疱 瘡 石灰化上皮腫 Gibertばら色粃糠疹 Porokeratosis 結節性痒疹 偽リンパ腫 尋常性乾癬 Angiodermatitis 強皮症 脂腺腫 脂腺腺腫 脂腺癌 脂漏性角化症 日光角化症(Bowenoid typeとBowen病の鑑別など) 尋常性疣贅 有棘細胞癌 Syringoma Thrombophlebitis 外毛根鞘嚢腫 蕁麻疹 黄色肉芽腫 黄色腫

こうしてみても、間違いなく、私は初期研修医で一番多く皮膚病理組織をみた研修医と言えるでしょう。

木村先生の解説はとても丁寧で、一週間の研修を通して、まず、正常皮膚をよく知ることができました。また、皮膚病理組織学の基本的所見についても理解を深めることができました。私は普段、病理の本を見て勉強しようと思ってもなかなかみるべき重要なポイントが分からず理解を深めることが困難であった部分(特に付属器など)もポイントをおさえて学習することができました。研修後、病理の本の総論を読み返してみましたが、以前とは全く理解度が違うことを感じました。これから検体にある全ての構造のひとつひとつを何であるか言えるようになるようにさらに勉強をしていこうと思いました。

今回、私は初期研修中に一週間研修をさせていただき、今後皮膚科の勉強をしていくにあたって非常に価値のある経験となりました。数年先に何が必要となってくるか、そして将来どのような皮膚科医になっていきたいか、そんなことを漠然とでも形として思い描いて勉強していくきっかけとなりました。そして数年後やその先の将来のために今の私がすべきことをかなり明確にすることができました。一週間で得たものは計り知れず、それは沢山の検体を見せていただき、丁寧に指導していただいたことだけでなく、木村先生に話していただいたことからも沢山ありました。皮膚科の疾患は実に多く鑑別の難しい疾患も多いため、皮膚病理がいかに大切であるかということ、皮膚科医には将来に進む道がいくつもあること、自分の将来のためには英語の勉強も大切であること、などなど沢山のことを考えると、初期研修といってものんびりしていられないな、という気分でいっぱいです。

 私は、札幌出身で、地元にこんな世界でもふたつとない素晴らしい皮膚病理の勉強をできる場所があって、初期研修中から勉強をさせていただけることは、とても光栄なことで、ものすごく恵まれていると実感しています。この幸運に感謝して、これから勉強していきたいと思います。

 最後になりますが、研究所の雰囲気がすごく温かい雰囲気なことも素敵だな、と思いました。木村先生は毎朝私たちにもスタッフの方にも「今日もよろしく」と声をかけてくださり、緊張がほぐれ、すごく気持ちのよい研修ができました。

 本当に有意義な一週間でした。どうもありがとうございました。そしてこれからも、宜しくお願いいたします。
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